介護関連職の今後の展望

介護職の今後の展望については人により異なります。
少子高齢化に伴い、一人あたりの要介護者への介護給付は抑制されていき、生産人口がここ20~30年で落ちている為、国力は低下し、慢性的な人材不足で改善は見込めないであろうという意見や、劣悪な職場環境により30歳を越えたところで辞めていく方も多いので総人件費が安く、僅かながら利潤が出るであろうという意見。法律改正によって経営は難しくなっていくだろうという意見。様々です。
実際は介護保険給付費の総額は伸び続けている傾向にあります。
そうなると顧客単価は伸びませんが市場の規模自体は大きくなります。経営を効率化出来る事務所は利益を伸ばし、逆に規模の小さい事業者は苦戦を強いられるでしょう。

雇用側の視点でいうと、質の高いサービスを提供できる人材確保が必要な反面、人権総額費の抑制は避けられないというのが現状です。
そうなるとパートやアルバイトなどを安価で雇うことが増え、高質なサービスを提供できる人材の給与は高くし、引き止めをはかるということが考えられます。
要するに、資格さえ持っていれば一定の待遇が保証される時代ではなく、能力によってシビアに給与格差が生まれていくというのが結論です。
しかし、これも意見の一つであり、どのような視点で見るかによって今後についての予想は異なるでしょう。多様な観点が必要となります。

介護職員処遇改善交付金とは

介護職員処遇改善交付金とは、介護議員に対して常勤喚算一人当たり15000円を目処に、介護報酬額に所定の比率をかけて処遇されるものです。
ただし、15000円には事業主が負担する肯定福利厚生費も含まれるので、受け取る額は月額にして12000円~13000円程度になります。
介護議員に平等に配分する必要はなく、勤続年数の長い社員や役職についてる人を優先的に多く支給して、新入社員や勤続年数の短い社員、そしてパート議員には支給しないことも認められています。

そもそもどうして、介護職員処遇改善交付金なるものが支給されるようになったのでしょうか。それは介護議員を取り巻く現状にあります。
高齢化社会が進むにつれて、どうしても介護の仕事の需要が増加しているのに、サービス提供を担う人材を確保することはとても難しい問題です。
この業界は、他の業界と比べても圧倒的に離職率は高いといわれています。賃金も他の業界に比べたらかなり低いです。
休みも少なく残業も夜勤も多く、きつい仕事なのに賃金は安いとなれば、離職率も高くなるのはあたりまえでしょう。
そんないろんな問題を解決するために設けられたのが、この介護職員処遇改善交付金というわけです。

介護関連職の給与相場

よく介護職は給与が低いといわれていますが、実際のところはどうなのでしょう。
介護職と一口に言っても、ケアマネージャーから社会福祉士、介護福祉士、ヘルパーなど様々な職種があります。
その中で比較的給与が高いとされているのがケアマネージャーです。ケアマネージャーの給与相場はおよそ26万円程度となっており、他の職種と比べても大差はあまりないといえます。

またケアマネージャーとしての仕事だけをしている方は少なく、同時に看護師などの資格を使って働いていることもありますのでさらに上の収入を得ている場合があります。
次に社会福祉士ですが、これは基本的に給料体系が公務員の水準に合わせられることが多く、国が運営している施設ならば国家公務員、地方が運営している施設ならば地方公務員と同じ扱いとなるなど、その施設の運営形態に左右されます。
相場としては、18万円前後となっていますが、福利厚生などがしっかりしているので安定しているといえるでしょう。

では、実際に現場で働く介護福祉士やヘルパーの給与はどうなっているかということですが、15、6万円前後が相場となっており、ハードな仕事内容の割には安いことが窺えます。
高齢化社会なので介護を必要とする人は年々増えており、今後は現場の不満を減らす努力が必要となってくることでしょう。

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