日本の介護施設はどう変わる?

高齢化社会の問題を取り扱うメディアやニュースをよく見かけます。しかし、現実問題としては、ピンピンコロリが理想とはいえ、みんながみんな元気な老後を送れるわけでもありません。このように高齢化社会の問題を抱える日本では、将来的に介護施設が不足することが懸念され、現時点から在宅療養が推進されているものの、やはり要介護者は、その心身の状態(認知症の状態、医療の必要性の度合い)や置かれている環境(介護者の有無やその健康状態・就労状況、介護を手伝う者の有無、住宅の状況など)によって、施設サービスの利用をする方が好ましい場合があります。

xf3535077550x施設としては、

・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設

があります。介護療養型医療施設において行われる医療は、常勤・非常勤に関わらず施設に雇用されている医師が行うことになっています。実際に、ドクタービジョンなどの医師の求人サイトでも、介護療養型医療施設などの求人が掲載されています。

この介護療養型医療施設は2017年度末で廃止され(2024年3月末までの移行期間あり)、「介護医療院」にその任を引き継がれます。「医療機能」「介護機能」「生活施設」を備えた介護保険施設になります。介護と医療の双方においてニーズを満たすこの施設ですが、現状で2018年度に移行できる移設がどれほどあるのかは分かっておりません。

問題は、これにより介護難民が発生しないかが懸念されていることです。現時点では2024年までの移行期間があることから混乱は生じていませんが、介護保険と社会保険との折り合いの問題や、在宅介護を後押しする意見など2024年までに問題を淘汰しておかないと問題は多く、このままでは介護難民の発生もあり得ます。混乱の前に問題が解決するとことを望みたいと思います。

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